Four tenth
昨年の 2020 S/Sシーズンからメッシュを始めました。
差し編みの、いわゆるイントレチャートです。
春夏用にメッシュの靴はずっと作りたかったのですが、
見た目の面でも通気という効果を考えてもあまり大ぶりなメッシュを作るつもりはありませんでした。
大ぶりな方が今はトレンドですが、
個人的にはボッテガ、というよりはイタリアのvintageのメッシュ靴のような、
繊細に編み込まれた革の表情に惹かれます。
ただ、差し編みが得意な職人の方からは細かいのは編むのが大変だからイヤだと長い間断られていました。
しかし2019年、最近ヒマだからやっても良いとの事。
なのでこれ以上ない細かさで編んで頂きました。
1stサンプルを終えた時点で早速手が痛い、
もう少し大きい編みにしようと言われましたがそのまま続行です。
2nd、そして展示会サンプルの編みを終える頃には鬼だなんだとも言われましたが、
ずっと断られていた反動でしょう、かまわず続行です。
昨年の2020モデルは外羽根をベースにしたデザインでした。
今年の2021モデルはよりキャッチーさを加えよう、
という事で今回はジャーマントレーナーの元となった(であろう)
60`s、西ドイツ軍のトレーニングシューズをベースに、というところからスタート。
この頃のモデルはまだ素材が革であるという事を前提として作られている為か、
余計なデザインや縫製も無く、とても洗練されているように感じます。
革素材はやっぱり布帛や合皮に比べて強度や可塑性に優れているので、余計なディテールを産みません。
でも結果として、そういったディテールがうまく昇華されていったのがジャーマントレーナーだとも思います。
今回はその要素を残すという事よりも、
いかにメッシュの始末の苦労を出さずにさらっと着地出来るか、という点に終始した為
気付いたらどんどん逸れていき、最終的にはあまり面影は残らず。
ちなみに前方のライニングにはパンチングを施してあります。
表メッシュ+裏パンチングで、
これからの暑い季節でも気のせいかな?ぐらいには涼しいです。
下記店舗に納品しましたのでお試しください。
宮城 nariwai
東京 CONFECT
東京 WEEKENDER SHOP
愛知 Eins & Zwei
fm-113 <Four tenth>
Mens
LAST : No,9
Goodyearwelted ¥75,000 (82,500)
Mckay ¥63,000 (69,300)
Black or Sepiaの2カラー展開